2-1-2 コロナ マークUハードトップ
トミカ草創期の1970年代初頭に発売された入手難度Aのモデルを40年の時を超え、再生します。
分解・剥離
カシメが無いので、フロントグリル下とトランク下の隙間に、鉄定規などを差してテコの原理でばらします。 フロントグリルにメッキの剥げ、くすみ、本体にタッチアップの痕があります。
タッチアップは限界があります。
今回はタッチアップ中に馴染んだ実車用タッチアップペイントホンダビート用のカーニバルイエローで再生します。
車軸留の板に錆が発生しています。このまま放置すると、使い物にならなくなるので、外して、スコッチブライトで磨いて、クレ556を綿棒で縫って錆止めをします。 シャーシもかなりくすんでいます。これもスコッチブライトできれいにします。
室内パーツと窓も汚れてますので、100均タッパーに洗剤水を入れて放り込んで、汚れが浮いたら、水で洗い流します。 車軸も僅かですが、曲がっていますので、ラジオペンチなどで、なるべく真直ぐにして、錆止め用に綿棒で556を塗ります。
タイヤもくすんで艶がなくなってきてるので、クレポリメイトを綿棒で塗ります。
タイヤタンポの剥げはガンダムカラーのメッキシルバーを爪楊枝などを使ってタッチアップします。
研磨、防錆処理後
クレポリメイト+556 塗装を剥離する前にプラパーツのフロントグリルを外しておきます。
プラピンを溶かして止めてあるだけなので、カッターで簡単に切れます。
ホームセンターのペンキ売り場にある剥離剤をビニールに適量入れて、そこへ本体を投入後、しばらくしてから水で塗料を流します。
残った塗料はスコッチブライトなどで磨いて落とします。
塗装
例のごとく竹串をフロントグリル取り付け穴に突っ込み、ミスターカラーのメタルプライマーをラッカー薄め液で希釈してエアーブラシで、全体にまんべんなく吹き付けます。 メタルプライマーが乾いたら、カーニバルイエローをソフト99専用薄め液(ラッカー薄め液でも多分代用出来る)で希釈してエアーブラシで吹き付けて、約1日おいて、耐水ペーパーの1500〜2000で軽くこすって段差をなくしてから、タミヤコンパウンド細目を綿棒に付けて磨きます。
仕上げは車用のコーティング剤で磨くと鬼のように綺麗になります。
因みに今回使用したのはドイツ製のカーラック68です。
並行輸入で安価で手に入ります。
愛車のR32GT-Rもこれで磨いてます。
今まで使ったコーティング剤では、これが最高に良いです。
リキュードグラスを使うのが馬鹿馬鹿しくなります。
余談ですがポリラックというものが日本で売られてますが、中身はカーラック68みたいですよ。
裏は表ほど厚塗りしませんでした。
研磨や、ワックスもほとんど使いません。
ここまで来たら、外しておいたフロントグリルをガンダムマーカーのメッキシルバーで爪楊枝などを使い、タッチアップして、乾いたら、画像のようにはめ込みます。
あとは元通りに組み込んで完成です。
完成
フロントグリルをガンダムマーカーのメッキシルバーで塗りましたが、暗い感じで、非常に不満です。
そこで、100均で買っておいたプラチナペイントマーカーなる怪しいものも塗ったんですが、さらに最悪。
どうしても気に入らないので、フロントグリルを外して、余分なメッキや塗装を剥いで、洗剤水に漬けて、歯ブラシで磨いた後、クレオスのSM07メッキシルバーをエアーブラシで吹き付けて、再度組み込みました。 ここで問題が発生しました。
なんとメッキシルバーを塗る前に溶剤で塗装を剥離した際に、グリルの格子部分が溶けて変形していたのです。
そこでジャンクを物色しに数か所周り、復刻版のマークU(最新のものでは、グリル形状が違うので注意)の新品を500円で発見し、そこからフロントグリルを移植しました。
ジャンクで200円程度で探したんですが、意外と見つからず、ヤフオクで購入しても送料が掛かり、割高です。
やはり新品のパーツは違います。
メッキシルバーも良いのですが、メッキではありません。
長く付き合いたい絶版モデルですので、出来れば綺麗にしてあげたい。
そんな気持ちのディティールアップです。
模型用の塗料も悪くないのですが、車用を使うと手直しの為の本体の脱着で塗装が剥げた時のタッチアップが容易に出来ます。
模型用だと1週間乾かさないと触った時に指紋が付いたりしますが、車用だと1時間か2時間くらいでほぼ固まり、作業が早く出来ます。
ミニカーが生き返りました。 完成しました。
最後の最後にどんでん返しがありましたが、それを差し引いてもすごく速く出来たと思います。
俺ってもしかして天才?(爆)
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